かち栗の礼に贈られた山透しの笛
どんな伝承か
御勝八幡宮へ祈願に向かう源頼光は、道すがら栗の実を干している老婆に出会った。今の堂城家の者だという。何かと問えばかち栗だと答え、この度の戦にお勝ちになるようにと言って差し出した。頼光は喜び、鬼を退治したのち、合図に用いた愛用の山透しの笛を老婆に与えたという。この笛は堂城家の宝として伝えられ、八幡宮の祭礼では同家の男子が吹く役を担う。ただし両親がともに健在の者に限られた。近年まで正月十五日には当主が水垢離をとり、三方に載せた笛を床の間に飾ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。