飴買い幽霊の子
どんな伝承か
金沢市才田町に伝わる。おなかのでかい人が門の前で死んでいたのでそのまま埋めたが、墓の中で子どもが生まれた。夜になると飴屋へ飴を三文といって買いに来る。不思議に思った家の人があとをつけて行くと、寺の墓の中へ入って行った。墓を掘り返すと、中で母親が男の子を抱いており、この子を頼むといったので、その子を引き取って一人前に育てた。ある日、馬方が「何十年か前に腹のでかい嫁さんを一人殺したが、いまだに何の音もしない」と独り言をいいながら家の前を通った。それを聞いたその子は「闇の中から鳴かん鳥の声を聞く、生れん先の母の恋しさ」といい、馬に飛び乗って馬方を刀で切り殺したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第6巻』所収の「文化叙事伝説」全44話(福井・富山・石川=北陸)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。