小田原徳常院の吉三地蔵
どんな伝承か
小田原の徳常院に安置される延命地蔵尊は吉三地蔵と呼ばれ、お七と吉三の供養のために造られたと伝わる。もとは芦ノ湖のほとり、賽の河原にあったが、江戸の商人に売られて小田原の海岸まで運ばれたところ、地蔵はその場から動かなくなり、触れた者は全身がしびれてしまった。その霊験に打たれた土地の山田又市が六十五両で買い取り、徳常院に納めたという。芦ノ湖畔にあった頃の写真がワシントンで見つかり話題になったとも伝わる。
原典より
小田原市幸二丁目徳常院にある延命地蔵尊は吉三地蔵と呼ばれているが、…—— 神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話(中村亮雄(「伝説と昔話」)・神奈川県の歴史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話(中村亮雄(「伝説と昔話」)・神奈川県の歴史)
『神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話』は、県史講座要録の県下の民俗篇に収められた、中村亮雄の「伝説と昔話」である。柳田国男の白米城伝説の研究を手がかりに、三浦半島の二反ヶ城、鶴見の見返し坂、湯河原の石橋山合戦の伝承など県内の伝説を取り上げる。昔話は本格昔話と派生昔話(化物譚・笑話・動物昔話)に分け、藤沢・津久井・平塚などの類話を並べて世間話にも触れる。「はじめに」「伝説」「昔話」「あとがき」の四節からなる。