やけどに唱える猿沢の池の呪文
どんな伝承か
旧海津の村々に書き留められた民間療法のひとつ。やけどをしたときは、手のひらでそこを撫でながら、猿沢の池の大蛇が火に焼けて、その水を取ってつけたら、膿まず痛まず、南無阿弥陀仏、と唱えると治るとされた。同じ土地では、そら手が起きたら伊吹山の方角へ向かい、伊吹山にはそら男がいる、そら手が起きたのだから直してくれと三度唱えるという言い方もあった。魚の骨がのどに刺さったときは茶碗に水を汲み、箸を一本渡して唱え言を三度繰り返してから飲むなど、言葉に頼る手当てが数多く並んでいる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
海津町史 民俗編――俗信・禁忌・妖怪(海津町(編)・海津町史・自治体史(民俗))
『海津町史 民俗編』所収の俗信・禁忌・妖怪。岐阜県海津町(現海津市)に伝わる心意現象を採録する。