因幡の白兎社
どんな伝承か
兎は古くから神と縁の深い獣とされ、『古事記』には菟神とある。この神は今も因幡国気高郡内海村の海辺に、白兎社として祀られているという。また八橋郡束積村には鷺大明神という痘瘡の神があるが、これは兎を鷺と誤ったもので、『古事記』の社はこの社であるともいう。赤裸にされた兎が癒えたという話から皮膚病の神になっているのは面白い。大阪の正一位意大明神という稲荷もまた小児の痘瘡の神とされ、東京市外雑司ヶ谷の鬼子母神堂の左方にも、出雲から分霊した鷺大明神の祠がある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・大正・昭和初期)
博物学者・日野巌の古典的妖怪研究『動物妖怪譚』の前半(總論〜多爾具久)。