日赤病院軍療養院
どんな伝承か
昭和二十年頃、鳥取市の日赤病院の裏にあった軍療養院での出来事。深夜、タクシー運転手が白衣の兵を乗せ、市内の吉方までと頼まれた。走るうちにふと座席を見ると誰も乗っていない。吉方に着くと道の途中で三十分ほど待たされ、再び白衣の男が乗り込んで療養所まで戻った。男は料金を渡すと同時にバッと姿を消した。運転手は冷汗をかいたが、一週間ほどして同じことが再び起こり、これを話したことから鳥取市内で噂となり、新聞にも報じられた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和〜平成)
松谷みよ子『現代民話考 ― 偽汽車』を小話単位で全525話収録。汽車・船・自動車などの乗り物にまつわる現代の民話・怪談を全国から採集。狐狸が汽車に化ける偽汽車、船幽霊、タクシーに乗る幽霊などを地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明359話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。