清盛入道を迎えに来た火車の鬼
どんな伝承か
源平盛衰記によれば、清盛入道が病みつく前夜、内の女房が夢を見た。立ふち打ちたる八葉の車に炎がおびただしく燃え上がり、その中に無という字をただ一つ書いた鉄の札があった。青鬼と赤鬼が先に立ってその車を、福原の入道の宿所の東の門へ引き入れたという。女房が夢心地に、どこから何事で来た者かと問うと、鬼は、我らは閻魔大王の御使いの獄卒であり、聖武皇帝の御願である日本第一の大伽藍、金銅十六丈の盧遮那仏を焼亡させた咎で太政入道を迎え取る火車であると答えた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・大正・昭和初期)
博物学者・日野巌の古典的妖怪研究『動物妖怪譚』の前半(總論〜多爾具久)。