キリストと学十らんの宗論
どんな伝承か
長崎県外海地方の『天地始之事』が語るキリストと仏僧の宗論譚。十二歳のキリストが仏僧「学十らん」の説く念仏成仏を問いつめて答えに窮させ、代わって壇上に立ちデウスによる救済を説いた。その明論に感心した門弟十二人がまず入門を乞い、洗礼を受けたと語られている、仏教とキリスト教の対比を描いた物語である。エルサレムでのキリストと学者らの対談が変形した話とみられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・平山敏治郎・堀一郎ほか・日本民俗学大系・昭和(民俗学))
『日本民俗学大系 第8巻 信仰と民俗』。原田敏明・池上廣正・平山敏治郎・堀一郎らによる十論考からなる日本民間信仰の総合的研究。原田敏明「総説」は信仰と民俗、宗教の起原(スペンサーらの学説・アニミズム)、村の信仰と都会の宗教、シャマニズムを論じる。池上廣正「霊と神の種類とあらわれ方」は神の種類(名社大社の祭る神・雑神)、神のあらわれ方、霊の種類(人霊・自然霊)・霊威、農と神・田植えの儀礼を扱う。