篠井家若衆・天狗化生
どんな伝承か
加賀藩の老臣本多氏に仕えた家老・篠井雅楽助の若衆は、天狗になりたいと祈念を重ね、ついに願いがかない、ある日煙のように姿を消した。その後、主人雅楽助の夢枕に現れ、奉公の礼として馬の鞍とお守りを差し出した。このお守りは天狗にさらわれた者を探すのに七代限りの霊験があるという。目覚めると鞍は庭の楓の枝に掛かり、お守りは枕辺にあった。それ以来、金沢の町中で子供を天狗にさらわれた者は、このお守りを頼りに探すと必ず見つけられたと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学))
民俗学者・岩井宏実による妖怪事典『暮しの中の妖怪たち』。日本各地の妖怪を暮しの空間(山・海・道・家・屋敷)ごとに、約六十項目にわたり具体例とともに解説する。