天狗と少女・太田村の娘(北越奇談)
どんな伝承か
寛政年間、蒲原郡太田村の農家の娘が燕町の祭見物に出かけ、連れとはぐれて人込みを捜すうち、赤い顔の坊さんと出会った。娘が心の中で何か食べたい、欲しいと思うと、坊さんは茶店で好きなものを食べさせ、かんざしでも何でも買ってくれたが、代金を払わなくても売り手は少しも気にとめなかった。帰宅してからも欲しいものが飛んで来るようになり、家人が問いただそうとすると家が鳴り動き、家財道具が飛んだ。娘に丁重に詫びると元に戻る。この騒ぎは一か月ほど続き、その後いつとはなしに止んだ。天狗の仕業と評判されたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けと幽霊(大高興・昭和53年(1978年)8月5日発行・北の街社(青森市))
青森市在住の医師・大高興が昭和53年に北の街社から刊行した、お化け・幽霊・心霊現象の総合啓蒙書。