昼夜やまぬ城下町の天狗礫
どんな伝承か
どこからともなく石が飛んでくる怪を天狗の礫という。多くは山中での出来事だが、百万石の城下町である金沢の繁華な町なかにも現れた。『金沢古蹟志』によれば、宝暦五年三月、尾張町と今町では昼夜の別なく礫を打つことがはなはだしく、いっこうに止まなかった。人々はこれを天狗の仕業とみなしたという。同書は、その後もこうしたことがたびたび起こったと記している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学))
民俗学者・岩井宏実による妖怪事典『暮しの中の妖怪たち』。日本各地の妖怪を暮しの空間(山・海・道・家・屋敷)ごとに、約六十項目にわたり具体例とともに解説する。