鹿と馬で競った春日と熊野の国分け
どんな伝承か
春日明神と熊野権現が国境を分けることになったとき、権現は馬に、春日は鹿に乗って出てこられたという。権現は馬なら速く着けるとたかをくくり、のんびり寝ていた。ところが先に着いた春日のほうが権現のもとへやって来て、権現はまだ寝ているのか、春日はもう来たぞと声をかけた。大和国が紀伊国の側へ張り出した形になっているのは、この時の遅れのためだと語り伝えている。
原典より
春日明神と熊野権現と国分けされたとき、権現さんは馬に、春日さんは鹿に乗ってやってこられた。—— 奈良市史 民俗編――伝説(奈良市(編)・奈良市史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
奈良市史 民俗編――伝説(奈良市(編)・奈良市史・自治体史(民俗))
『奈良市史 民俗編』第十一章所収の伝説。奈良県奈良市に伝わる木・石・塚・水・山・森・社寺・人物・動植物・町名の伝説を昭和三十七年からの探訪で集成する。