夭折した天才霊術家
どんな伝承か
昭和五十七年十一月六日、著者は天然の子孫を訪ねて名古屋へ赴いた。手がかりは「天然の故郷は岐阜県美濃、西念寺、和知村」という断片的な情報のみだったが、協力者の尾崎の尽力で天然の息子桑原碩郎(八十三歳)が健在と判明する。天然は明治六年、岐阜県加茂郡和知村の農家桑原徳右衛門とれいの長男として生まれ、村一番の秀才として東京高等師範学校に進んだ人物だった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊術家の饗宴(井村宏次・井村宏次・霊術研究・現代(著述))
井村宏次『霊術家の饗宴』。明治末から昭和初期にかけて隆盛し、抹消された〈霊術家運動〉の歴史を発掘・復元する。プロローグで霊術家の運命を予告し、第一章では気合術師・浜口熊嶽が帝都に乗り込み九字と気合の嵐で名を上げ、明治の心霊手術を行い、実川上人のもと那智滝で仙人修行・三密の極意を得て、大阪の『真言秘密』裁判で判官臨席の気合術実験により勝利するまでを描く。