金の鶏
どんな伝承か
美濃太田駅の北、加茂川のほとりには直径三十二メートル、高さ四、五メートルほどの大きな古墳・大塚があり、昔からこの塚の中に金の鶏がいて元日には鳴くと伝えられていた。明治のはじめに一部を掘ってみたが、刀などが出ただけで金の鶏は見つからなかったという。加茂野今泉の洞泉寺では、夕田城の戦いで寺が焼けた際に金の鶏を梵鐘に入れて埋めたといい、その金鶏は元日の朝に鳴いて出てきたと伝わる。伊深と神野の間の間関峠にあった大きな松の木でも金の鶏が鳴いたといい、三和の廿屋にある高野洞のお堂の跡でも、元日の朝には金の鶏が時を告げるといわれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
美濃加茂市史 民俗編――伝説(美濃加茂市(編)・美濃加茂市史・自治体史(民俗))
『美濃加茂市史 民俗編』所収の伝説。岐阜県美濃加茂市の伊深・太田・蜂屋・三和ほか各地に伝わる口承を採録する。