空の箱で試された千里眼
どんな伝承か
千里眼の実験をめぐる論争のさなか、藤理学士は透視を手品として葬ろうと躍起になっていた。あるとき彼は、牛込に住む千里眼の候補者阿萬利を実験所へ呼び寄せ、箱をひとつ差し出して、中に入っている物を試しに透視してみろと迫った。阿萬利は一心不乱に念じたが中身は定かにならず、その旨を申し出ると、藤は得意げに蓋を取り払い、何も入ってはいないと言い放ったという。空の箱で人を試すこのやり方に阿萬利の友人たちは憤激し、演説会を開いて責めようとした。著者は、藤がこれで虚験家の汚名を得たと記す。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊哲学の現状(高橋五郎・大正時代(1910年代推定))
バイバル夫人の交霊会(心霊哲学の現状)/霊媒術と自動書記/音声による霊界通信/物質化現象/心霊哲学と死後存続論