浅間温泉で一日十六時間の長湯記録
どんな伝承か
風呂好きを自認する著者は、旧制中学五年のとき、信州の浅間温泉で長湯の記録に挑んだ。四十三度の湯に首から下を沈めていた時間を二十四時間のうちで合計するという試みで、のぼせて飛び出すたびにストップウォッチを止めて厳密に測った。食事は湯から上がった合間に少しずつとった。その結果、一日のうち十六時間を湯の中で過ごしたが、体重は一日で三キロほど落ちたという。著者はこの記録を、誰にも破られない世界記録だと誇っている。
原典より
そして樹立した記録は二十四時間中に十六時間という驚異的なものであった。—— 山とお化けと自然界(西丸震哉・山岳・怪異エッセイ・1990年(平成2年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
山とお化けと自然界(西丸震哉・山岳・怪異エッセイ・1990年(平成2年))
『山とお化けと自然界』は、西丸震哉が旧著三冊と雑誌の一篇「ワシは安禄山」を編み直し、一九九〇年に文庫版あとがきを付けた随筆集である。「自然界はもちつもたれつ」「酒」「山」「兄との交信」の四部に、チョウや小動物、山や湿原の探検、酒と温泉の話とともに、横尾谷の岩小屋の幽霊、釜石の幽霊、木曾御岳の人魂、呪い殺しの実験、雨やみの術など著者自身の怪異体験をつづる。あとがきに『未知への足入れ』『山だ原始人だ幽霊だ』『山の動物誌』を元にしたと記す。