産婦の死と「ウブメ」
どんな伝承か
産婦の死は悲しいだけでなく、きわめて不吉なものと考えられていた。難産などで死んだ女性の霊はウブメと呼ばれ、腰から下が血に染まり、橋のたもとで赤子を抱いて通る人に抱かせようとするという。鳥の姿で出る場合は姑獲鳥と書き分けた。同じ考えは古くからあり、山口県下関市豊北町の弥生時代・土井ヶ浜遺跡では、女性と八ヵ月ほどの胎児の合葬遺体が見つかったが、母親の足首から下は両方とも切断されていた。化けて出ることを恐れた処置だった可能性が高い。
原典より
安産祈願と犬卒塔婆渡し舟で出産した女性の話花見潟墓地遺骨は穴に投げ入れる両墓制と散骨殯とは何か—— 村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・現代) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・現代)