記憶力に乏しい盲目の女が厳島大神に断食祈願するも験なく
どんな伝承か
備前赤磐郡太田村大字中島小字梅に住む盲目の女、山形うめの話。生まれつき記憶力に乏しく音楽を覚えられないのを嘆いていた彼女は、十二、三歳の頃、安芸の厳島大神に火の物を断って祈願したが験がなく、失望して和気郡板根の橋から川へ身を投げた。すると熊山に住むという神仙に助けられて同山に伴われ、種々の教えを受け、十年間他言を禁じられた。彼女は神仙から白銀のトッコンという楽器、水晶の亀甲、鉄扇、剣の四種を授かり、禁厭の秘法をも伝授されたという。火の物を断って熊山に参れば、神仙の妙なる音楽を聞くことができると伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)