福来博士 別所温泉での講演行脚
どんな伝承か
明治四十四年に大学を出て別所へ帰住していた半田孝海は、東大を辞した恩師福来友吉を慰めようと、温泉のあるこの土地へ一週間ほどの予定で招いた。博士の来訪は田舎の大きな出来事となり、近在の村々から講演を望まれて、半田が前座を務めながら小学校や集会所を回り、合わせて七回ほど講演した。福来は毎回判で押したように透視と念写の話をした。最後の別所温泉の集会所での講演では、連日の行脚に疲れて青ざめていたのに、壇上に立つと紅潮して潑剌と語り、精神力は肉体的条件を克服できるものだと語り合ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊の世界 ― 小品集(田中千代松・心霊研究・エッセイ・昭和)