信州上田といえば昔から鳥の名所でそこらじゅうにいたも
どんな伝承か
信州上田は昔から鳥の名所として知られていたが、太平洋戦争が終わる頃になると鳥がすっかりいなくなった。町の人々が不思議に思い「鳥はどこへ行ったのだろう」と話していると、一人の老婆が「南方で兵隊さんがたくさん戦死なさったから、鳥は南方へお弔いに行っただ」と語ったという。市の図書館職員だった中村常雄が松谷みよ子に語った話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 軍隊(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 軍隊』を小話単位で全712話収録。徴兵・新兵・上官・戦地・戦争の残虐・敗戦・収容所・軍隊の怪談など、軍隊と戦争にまつわる兵士たちの現代民話を全国(一部は戦地・海外)から採集し話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明189話・市区町村判明76話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。