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仙造じいさんの赤い玉

所在地群馬県渋川市有馬
年代十月六日夜(年不明)
登場仙造じいさん、子どもの話者
出典渋川市誌 民俗編

どんな伝承か

話者が子どものころ、年は忘れたが十月六日の夜七時半ごろ、小便をしようと縁側へ出た。外は真っ暗で子ども心にこわく、外便所へ行くのも面倒だったので、縁側から庭へ放尿した。すると三十メートルほど離れた前の家のわらぶき屋根のグシの所から、提灯くらいの大きさの赤い玉が出て、ふわーりふわーりと飛び、ゆっくり西側の桑畑へ落ちた。出始めた小便も止まり、ぼう然と見ていたが、赤い玉が桑畑へ落ちきると同時に「おっかあねえー」と叫んで家の中へとびこんだ。父に話すと「それでは前の家の仙造じいさんが死ぬかな」と言い、翌々日の十月八日、仙造じいさんは亡くなった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

渋川市誌 民俗編(市史編纂シリーズ・1980年代-1990年代推定)

本書は群馬県渋川市の民俗編として、地域に根ざした信仰体系と死生観を記録した資料である。民間信仰と俗信を既成宗教以前の下部構造と位置付けた上で、死の前兆(人魂現象、予知)、生死の境での異世界体験、死後の蘇生・生き返り、転生輪廻などの多様な事例を収集している。特に行幸田地区では生き返り事例が集中し、地域固有の信仰と関連する可能性が高い。

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