葬式の支度中に息を吹き返した嫁
どんな伝承か
行幸田で伝えられる話。嫁に行った女が体をこわし、実家に戻ったのちに息を引き取った。葬式の支度をしているさなか、仏となったはずのその人が咳をして息を吹き返した。生き返ってからは子を三人産んで暮らしたという。本人は、きれいな所へ行ってきた、来い来いと呼ばれたけれども向こうへは行けなかった、と語った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
渋川市誌 民俗編(市史編纂シリーズ・1980年代-1990年代推定)
本書は群馬県渋川市の民俗編として、地域に根ざした信仰体系と死生観を記録した資料である。民間信仰と俗信を既成宗教以前の下部構造と位置付けた上で、死の前兆(人魂現象、予知)、生死の境での異世界体験、死後の蘇生・生き返り、転生輪廻などの多様な事例を収集している。特に行幸田地区では生き返り事例が集中し、地域固有の信仰と関連する可能性が高い。