招魂社で父に逢った三歳の娘
どんな伝承か
文学士の石幡伊三郎は、日露戦役に通訳官として旅順へ出張し、外国人を戦場へ案内する途中、流れ弾に当たって戦死した。ちょうど同じ日、東京の自宅では、子守りの女が三歳の娘を背負って九段の招魂社へ参詣していた。家に帰り着いた娘は、きょうはお父さんに逢ってきた、と言ったという。それから数日たって、電報で戦死の報せが届いた。井上円了が『真怪』の中に書き留めた一件である。
原典より
* 死ぬ前愛兒に逢ふ母親* 引取った姉の幼女* 突然「ママ」と呼ぶ* 先刻逢ったばかりよ* 幽霊が飴買いに* 十銭紙幣が木の葉に* 幽霊たらう—— 幽霊は語る(梶天真・幽霊研究・大正〜昭和(戦前)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
幽霊は語る(梶天真・幽霊研究・大正〜昭和(戦前))