「お母さん、ぼくを殺さないでおくれよう!」その子は胎
どんな伝承か
名古屋市に住む田村恵子(仮名)は、妊娠中に「お母さん、ぼくを殺さないでおくれよう」と胎児の姿の子供がはっきりと口をきき、腹を蹴りつづける夢を一か月に三度も見た。高校卒業後すぐに結婚し、経済的な事情から最初の妊娠を中絶した過去があり、その後本気で子を望んだときには四か月で流産していた。二人の子供に恵まれ幸せに暮らすうち、最近になって水子の夢を見るようになり、水子供養をしても肩の重さと下腹の痛みは今も続いているという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考・昭和50年代~60年代(推定))
松谷みよ子『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』を小話単位で全513話収録。夢のお告げ・予知夢、火の玉、ぬけ出した魂(離魂)など、心と生死の境にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明482話・市区町村判明386話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。