昭和四十年夏
どんな伝承か
昭和四十年夏、群馬県館林市の丹羽はる子は、病床の父が自分の名を呼びながら到着を待ちわびて息を引き取る夢を見た。両親の反対を押し切って結婚し勘当の身であった彼女は、父の病気のことすら知らずにいたが、まもなく「父病重し」の知らせが届く。一ヵ月後、夢のとおり父は「はる子はまだか」と呼びながら彼女の到着と同時に息を引き取った。さらにその一週間後、今度は実家が破産する夢を見たが、それから十年後、夢のとおり実家は本当に破産したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考・昭和50年代~60年代(推定))
松谷みよ子『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』を小話単位で全513話収録。夢のお告げ・予知夢、火の玉、ぬけ出した魂(離魂)など、心と生死の境にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明482話・市区町村判明386話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。