女賊記(板女)
どんな伝承か
群馬県館林の城下では、色深い美しい顔をした素性の知れぬ妖婦の噂で持ち切りだった。捕えようとすると傍の壁のはめ板へぴったり引き付いてそのまま姿を消すため、土地の人々は誰言うとなくこれを「板女」と呼んだ。裏で犬が啼くのを見に出て人影を見た、庭先に立っていた板女を主人が追ったが板壁に消えた、金品を盗まれた、切支丹の残党らしいなど、板女にまつわる噂話が城下に次々と語られていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の怪談(二)(田中貢太郎・日本の怪談シリーズ・明治末~大正期(推定))