巫女ヶ奈路の岩に現れた幻
どんな伝承か
伝蔵は雨催いの晩、日浦坂を上って池の近くを通りかかると『来な、来な』と呼ぶ声を聞き、道を変えて日浦坂と虚空蔵山の間の坂を越えた。越えた先の巫女ヶ奈路という窪地まで来ると、大きな岩の上に十二単の官女が現れ、それが甲冑の武人に変わり、金色に輝く宮殿になり、不動明王のような仏像へと次々に姿を変えた。最後に十二畳敷ほどもある大きな蟹が現れ、その背にお種が腰かけているのが見えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の怪談(二)(田中貢太郎・日本の怪談シリーズ・明治末~大正期(推定))