屋上の記念写真に透けた白い猫
どんな伝承か
東京都港区三田の話。話者は昭和十年頃、自宅の屋根の上を飛び歩いて鬼ごっこやかくれんぼをして遊んでいた。このあたりはかつて有馬の猫騒動で知られる有馬家の長屋があった場所で、話者のあだ名も「山猫」だった。父が初めて買ったカメラで屋上に姉と並んで記念写真を撮ったところ、座っていた自分のお腹のあたりに白く猫の姿が透けて写っていた。その写真は今も残っており、原因は今もって分からないという。近くの学校には猫塚があるとも伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考・1990年代初期(平成初期))
松谷みよ子『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』を小話単位で全550話収録。心霊写真など写真の怪と、文明開化期の怪異にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明377話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。