五○年ほど前、夜に橋を通りかかって狸におどかされた若
どんな伝承か
南設楽郡でのこと、今から五十年ほど前、夜遅くに橋を通りかかった若者が狸に脅かされるという出来事があった。若者は血相を変えて近くの人家に駆け込み、「ハアッ」と一声発したきり、その場に倒れてしまった。そのまま言葉を発することもできなくなり、四、五日のうちに息を引き取ってしまったと伝えられている。橋の上で何を見たのかは語られておらず、ただ狸の仕業とだけ言い伝えられている話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1970年代~1980年代)
松谷みよ子『現代民話考 11 狸・むじな』を小話単位で全376話収録。狸・むじなにまつわる現代の民話・怪異譚(化かし・化け)を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明372話・市区町村判明317話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。