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坂野村の常盤新田に善八といふ男がある

所在地徳島県小松島市坂野常盤新田
年代現代
登場善八、体験者
出典現代民話考 11 狸・むじな

どんな伝承か

徳島県那賀郡坂野村の常盤新田に善八という男がいて、善通と呼ばれていた。漁が好きで附近の川尻へよく網を打ちに行ったが、いたずら狸がいて、網を投げるたびに水へ飛び込んで掻き回し、魚を追い散らしてしまう。それでも善八は根気よく一〇日ばかり打ち続け、獲物が一匹もなくても頓着しなかった。狸が根負けした一一日目の晩、川尻へ来た善八の前に雲を突くばかりの高入道が現れ「コリャ善八」と義太夫がかりで呼びかけた。善八がすかさず「チャン」と口三味線で調子を合わせると、狸はぱっと姿を消し、以後は網の邪魔もせず毎晩大漁だったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1970年代~1980年代)

松谷みよ子『現代民話考 11 狸・むじな』を小話単位で全376話収録。狸・むじなにまつわる現代の民話・怪異譚(化かし・化け)を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明372話・市区町村判明317話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

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