小赤沢
どんな伝承か
長野県下水内郡栄村小赤沢に伝わる話。語り手が二〇歳ぐらいの頃、まだ車もなく木々が生い茂っていた時分のこと。夜九時か十時ごろ、灯りも持たずに沢を下駄で登っていると、誰かが後ろをカラッコロ、カラッコロとついてくる足音がした。歩みを変えるとその足音もそれに合わせて聞こえ、草履のときにはパタパタと草履の足音がついてきたという。ある日、狸を捕まえたところ、その後は音がしなくなり、やはり狸の仕業だったのだろうと語られている。話者は福原徳次郎、記録は今井美代子、「あまんじゃく」8号に収録。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1970年代~1980年代)
松谷みよ子『現代民話考 11 狸・むじな』を小話単位で全376話収録。狸・むじなにまつわる現代の民話・怪異譚(化かし・化け)を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明372話・市区町村判明317話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。