松崎の門札に記す道祖神と荒神の名
どんな伝承か
五月二十一日、雨後の松崎の町を歩いた。川の彼方は岩科村道部で、町の区域は狭い。家々の門札を見ると、中央に猿田彦神・道祖神と書き、両方に豊磐開・櫛磐開命と書いたものがある。下に梵字があるので寺から出したものと考えられる。また三宝荒神法供の札もあり、金剛院とあるのは修験か。山の近くには色々の小祠があり、嵐山社という社の社殿内の万燈には津島大王と書いてあった。松崎の明神は伊那下神社という額を掲げ、山に上る口の山口大明神の下に塞の神があって、四角な大きい木の塔婆に神官の手で佐田之大神道祖神五穀成就町内安全などと書かれていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第3巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第3巻』を全158話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。