青ヶ島の野鼠大発生
どんな伝承か
青ヶ島に残された者は初め十二人、うち五人が八丈へ渡ろうとして海で死に、のちに二人が加わってこのときは九人であった。最初の年は麦も粟も生育がよく豊作かと思われたが、実の入るころになって野鼠が大量に現れ、次第に食い荒らしてしまう。その年はもはや種もみ一粒も残らず、わずかに残った芋や甘藷で命をつないだ。島中総がかりで鼠狩りをして千五百匹も捕らえたけれども、打てば増え殺せば殖えるといった具合で、その害は長く絶えなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第1巻』を全451話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。