青ヶ島大噴火と八丈避難
どんな伝承か
文政十年の夏に近藤富蔵が八丈島へ流されてきたころ、島には青ヶ島から命からがら逃れてきた人々の子孫が大勢暮らしていた。その四十三年前、八丈のはるか東南に孤立する小さな島の住民は、大噴火に襲われて一度は島を丸ごと捨て、八丈へ避難したのである。それから八、九年の後、彼らは並はずれた勇気を奮って故郷の島へ還っていった。復興の主任を務めた者やその手伝いをした者がまだ大勢生きていたので、好古の性のある富蔵は彼らの身の上話を書き集めた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第1巻』を全451話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。