忌を守らず埋没した浜地ヶ平
どんな伝承か
青ヶ島ではかつて、浜地ヶ平という処に八十在家、今の村の地に八在家、合わせて八十八戸の民家があった時代があるという。ところがその八十戸の方の村では、忌服や血の穢れに他家の隔てを設けず、小さな八在家の部落だけが忌小屋の慎みをよく守っていた。そのため或る時山崩れがあって、一方の浜地ヶ平は一夜のうちに家も人も残りなく埋没し、八戸の部落だけが恙なく繁栄したという。助かった家の数は十五戸であったという説もある。島では山崩れも折々あって土地の形が絶えず変わっていたと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第1巻』を全451話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。