26. 強欲の報い
どんな伝承か
むかし豊後国山香郷今畑の谷、中畑という所に強欲な長者がいた。米麦の収受に古桝と今桝を巧みに使い分け、百姓の目をごまかして巨利を貪っていた。心優しい一人娘は非道を悲しんで度々忠告したが聞き入れられず、心痛が昂じて病み、半年ののち死んだ。やがて諸国巡回の六部が訪れ、別府の海地獄のほとりで山香の中畑長者の娘の亡霊に会い、証拠に片袖を渡されたと告げた。長者は素知らぬ顔で追い返したが、その袖は納棺のとき娘に着せたものであった。夫婦は発心して供養塔を建て、廻国巡礼に出て盗賊に殺されたと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大分県の民話 第2集(土屋北彦・大分県の民話・昭和期(推定))