漁船を仕立てる田野浦の霊場参り
どんな伝承か
田野浦では、伊勢や本願寺への参詣のほかに、各地の寺社や霊場を巡ると福が授かるといわれた。近場では篠栗、伊川の平山観音、大里の滝の観音、白野江の山中にある大池の観音、山口県豊田町の狗留孫観音、遠くは京都粟生の光明寺や出雲大社、讃岐の金刀比羅宮まで足を延ばした。参るときは四、五人の連れを組むのが常で、出雲へは正月に向かうことが多かった。夏になると大積の天疫神社や下関の住吉神社へ漁船を仕立てて大勢で渡り、無病息災と航海の安全、豊漁を祈った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
北九州市編『北九州市史 民俗』を全354話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。