物思ひが母に通ふ
どんな伝承か
語り手は病を得て床に就いたが、誰にも知らせず、実家の父母にも告げないまま二階の一室に閉じ籠っていた。ところが一昨夜、実家の母が突然訪ねて来て奇妙なことを言う。夜十二時ごろうつらうつらしていると、髪も結わず痩せ衰えたお前が枕もとで自分の顔を覗いており、どうしたのかと尋ねると二言三言言いかけて目が覚めた、心配になって父に願って来てみたらこの始末だった、というのである。その夜十一時ごろ夫が外出し、一人で実家を懐かしんでいるうちに眠り、夫の帰った十二時に目を開けたのと時刻も姿もぴたりと合っていた。
原典より
之は、私がつい近頃経験したことであります。—— 心霊現象と死後の生活(梶天真・心霊研究・死後の生活・大正〜昭和(戦前)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊現象と死後の生活(梶天真・心霊研究・死後の生活・大正〜昭和(戦前))
戦前の心霊研究の主張と具体的交霊事例・懐疑(贋物の検証)を併せ収めた心霊論集。