井手浦のしりふり祭
どんな伝承か
小倉南区井手浦で毎年一月八日に豊作を祈願して行われる八日座祭りは、俗にしりふり祭と呼ばれている。昔、素戔嗚尊が八岐大蛇を退治したとき、切りはなされた尻尾がここに飛んできて跳びはね、その年が豊作であったことから起こったといわれる。当前の家の前庭には、長さ数メートルの藁製の大蛇が二本のマツに横長く取りつけられ、中には干し柿が入れられている。神事が済むと、神職・当前・来年の当前の三人が笏、弓矢、御幣をそれぞれ尻に当てがい、合図で大きく尻を振る。次いで神職が的に矢を放ち、太刀で大蛇を切る。見物人はどっと大蛇に押しかけて壊し、中の干し柿を奪い合う。この干し柿を食べると夏ばてしないという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
北九州市編『北九州市史 民俗』を全354話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。