オホン坂
どんな伝承か
首里の金城に、識名園から繁多川へ行く道でメーヌヒラーと呼ぶ坂を越えた先の坂があり、オホン坂という。昔、ある男が、夫も男の子二人もある女を無理につかまえようとし、女は夫も子もいるのにと言ったが聞かないので、金城の字を越えた所の大きな池に飛び込んで死んだ。年月がたち、母を失った息子たちが年忌の焼香に墓参りへ行く途中、腰の曲がった年寄りが坂を登るので、二人で腰を押して助けた。すると年寄りは、若い時に夫も子もある女をだまそうとして女を池で死なせたと語り、恋は危ないと戒めた。それが自分たちの母のことだと知った息子たちは平等所へ突き出そうとしたが、年をとってかわいそうだと忘れることにした。年寄りがオホオホと言って登ったので、その坂をオホン坂と名づけたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。