腓城
どんな伝承か
王が、首里の配下で一番強い者は誰かと真剣勝負をさせた。一方は兄弟が多く、一方は一人息子で、その母に負けてくれと頼まれた男は負けたふりをして敗れ、王に怒られて指南役を外された。王女はこの男を慕っており、事情を聞いて首里城の堀の赤木の茂る所で密通したが、それを夜回りに見られ、告げ口を恐れて夜回りを斬った。城内は大騒ぎとなり、羽織袴から王女の花染の手拭いが出たため捕らえられ、識名の馬場で処刑されることになった。首里城の城壁の旗が倒れたら処刑という合図で、旗持ちの王女がつまずいて旗を倒し、男は突かれた。王女もしまったと言って城壁から落ちて死に、赤木の枝にかかった亡骸は犬に食われて腓だけが残った。そこを腓城(クンダグシク)という。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。