狸が手足を丸めてカンス(茶釜)のようにころころ転がってきて足…
どんな伝承か
茶をたてるときの茶釜を、このあたりではカンスと言う。狸がたぶん手と足とを丸めてしまって、人が通ると、ころころころっと転がって来て足元にぶつかる。驚いて持っていたものを落とすと、それを失敬してごちそうになってしまうのだという。これをカンス転がしと呼ぶ。峠では、夕方になるとカンスッコロガシが出るぞと言い、坂をカンスがガランゴロンガランゴロンと音を立てて転がっていくものだと語られた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史・自治体史(民俗))
『秦野市史 別巻 民俗編』所収の妖怪・伝説(一〇〇話を七分類で収載)。神奈川県秦野市に伝わる口承を採録する。