月に孕んだ子アツモリと白扇
どんな伝承か
月の明るい晩、娘が月に向かって小便をしたところ身ごもり、十二か月を経て子を産んだ。アツモリと名づけられたその子は、父無し子といって責められる。父のことを問われた母は木で首をくくって死んだ。母を探して木の下へ行くと、月の光が真昼のように差し、いつしか木の株が家に変わっていた。一夜を明かして目覚めると、子は母の白骨を枕にしており、その骨から母をかたどり直したという。太陽は女神、月は男神であり、月は望みのかなう白扇をこの子に授けたと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。