稲の始まり
どんな伝承か
於斉のウフヤマにある砂糖圧搾場ほどの広さの場所に、餅稲が真っ赤に稔っていた。見た人は驚き、刈り取って帰ってよいものか迷って一度村へ帰り、長老に話すと、果報物だから早く行って刈ってこいと言われた。友達を連れてまたそこへ行ってみると、真っ赤に稔った餅稲はもうなかった。初めに見た人だけに果報は付いているものだから、友達を連れて行ったために果報が逃げたのだという。六月のアラマツリやウフンムェのときにノロ神が使うミガキの扇には鷲ほどの大きさの鳥が描かれており、その大きな鳥が稲の種子をくわえてきたのだと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。