湖山長者
どんな伝承か
高津の西北に高浜(吹上)と称する白砂青松の丘陵があり、その西の海浜に沿って長者が原という所がある。長者斎藤某の居住跡といい、今の蟠龍湖は昔この長者の田であった。ある時、田植えの最中に猿まわしが来て、早乙女たちが見入って田植えがすっかり遅れ、日は西山に傾こうとしていた。長者が扇を出して夕陽をあおぐと、不思議にも日は三尺後ろへ返り、田植えは無事に終わった。しかし人でありながら天日を戻した罪は大きく、天罰の大津波が長者の屋敷を襲って白砂の浜と化し、田畑は湖水になってしまったと伝えている。(『美濃郡案内』)
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。