九十九谷
どんな伝承か
島根県美濃郡匹見町(現・益田市)の伝承。弘法大師が匹見の五里山に寺を建てようと思い立ち、視察に訪れた。ところが天狗がいたずらをして谷を一つ隠してしまったため、必要な千の谷のうち一つが足りなくなった。大師は谷が足りなければ仕方がないとあきらめ、代わりに今の高野山を開いたと伝えられている。谷の数が一つ足りず開山を断念する類話は、奈良県三輪山の九百九十九谷の言い伝えなど各地にみられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。