おさん狐
どんな伝承か
昔、江波にお三という悪い狐と、四国の讃岐にお三に負けない悪い狸がいた。ある時、どちらが化けるのが上手いか腕くらべをすることになり、まず狸が草を頭に置いて、きれいな嫁になったり足軽になったりしてみせた。お三は「明後日、国道の松原を大名行列で通ってみるから似合うか見てくれ」と言い、狸も承知して別れた。約束の日、狸が行ってみると立派な行列が通るので、感心して殿様の駕籠へ近づき「よう似合う」と言って本性を現し、警護の士に斬られた。お三は三日前から本物の大名行列を知っていて狸を欺したのだと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。