おさん狐
どんな伝承か
昔、おさんという賢い狐がいた。おさんくらいの者に化かされはしないという男がいたが、向うできれいな女になって子供に乳を飲ませているのを見て、『おさん、お前がどうしたところで、おれくらいの者はだまされない』と声をかけた。おさんは『あんたは賢い人じゃけえ、よう化かすまい。向こうの人を化かすから、この子を抱いていてくれ』という。男が引き受けて抱くと重くてかなわず、大きな石を抱かされていたという。おさん狐には何様でもかなわなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。