吉備津彦と温羅
どんな伝承か
吉備津宮の縁起に語られる温羅飛来の由来。孝霊天皇の代、近江の湖水ができた夜、駿河に富士山が出現し、その影は遠く天竺にまで及んだ。光を消された天竺の外道の婆羅門が怒って富士山を崩そうと企てたため、剛伽夜叉が大山の中に身を隠して日本へ飛来し、富士山に並んだ。愛鷹明神が大人の姿で現れて夜叉を乗せた山を崩すと、鬼神は大いに怒り、須臾にして備中国へ飛び去って楯籠もったという。これが備中に温羅が現れた起こりと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。