吉備津彦と温羅
どんな伝承か
『備中誌』は御崎名神の叢祠を記す。祭礼は九月十四日・十五日、本地は薬師仏である。秀雄は、御崎の本地はみな毘沙門であるのに、この御崎を薬師とするのは、もしや矢取の神ではないかという。吉備津彦大明神縁起によれば、吉備冠者が常に的を射ていたとき、矢取の神がいたという。その的場の跡が、大井村のうち、古くは二面村といった弓箭という地であり、その傍らには馬場という地もある。また鬼ノ城縁起には、楽々森彦命が斬った怪しき者は髪が無く一足三手であったとあり、これは鬼神の子で、加陽氏秘録には宮内に箭があると記す。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。